更年期の多汗症とのつきあい方
季節を問わず脇汗が気になるワキ部分の多汗症。これは、ワキの汗をかく汗腺の数が通常の人よりも多いために起こります。
脇汗の悩みの多くは、ニオイです。汗は一般的にニオイを伴わないのですが、多汗症の人の場合、ニオイの元となる脂質を大量に含んだ汗を多くかくため、どんなにこまめにケアしたところで、周囲の人に悪臭を放ってしまうこともあるようです。
そんな多汗症の症状をさらに悪化させてしまうのは、多くの女性を悩ませてしまう「更年期」です。
40代以降の女性の場合、ホルモンバランスが急激に変化することにより、めまい、はきけ、微熱、手足の震えなどの更年期障害が起こってしまいます。
その中でも、「ホットフラッシュ」と呼ばれる代表的な症状は、急に体温が高くなり、頬がほてり、大量のあせをかいた後、上半身は暑いのに下半身が冷たくなるというチグハグな現象が起こってしまいます。これでは多汗症による脇汗をケアしている暇はありません。
そんな40代以降の女性、もしくはこれから更年期を迎えるに当たり、脇汗のニオイを早めにケアされたい女性向けに、とっておきの対処法をご紹介します。
運動不足を解消する
更年期による多汗や発汗を予防するためには、運動の習慣づけをおすすめします。更年期を迎える年代の女性の多くは、仕事、子育て、家事をこなすだけでも、忙しいため、特別な運動をする時間は持てません。
また、長期的にデスクワークを中心とした職業に従事している女性の場合、年々運動不足が加速してしまうことになるでしょう。
普段から汗をかく習慣のない女性の汗腺は、いわゆるお休みモードに入っていることが考えられます。汗腺とは汗が出る穴のことですが、脇汗に悩む多汗症の方ほど普段中々発汗されない全身の汗は、比較的活発化しているワキ部分の汗腺から大量に出てしまうことになります。
さらに、更年期による発汗が一時的に悪化すると同時に、汗のニオイも気になるようになるため、普段から運動をし、汗を出すことを意識してみてください。
汗腺トレーニングの実施
多汗症や更年期による発汗は、汗腺トレーニングを実践することで、ニオイケアにつながります。汗腺は汗が出る穴ですが、特に更年期に起こりがちな「ホットフラッシュ」は、主に上半身に起こりがちですので、脇汗によるニオイがさらにひどくなる女性も多いようです。
額や上半身から急に大量の汗をかくホットフラッシュの場合、濃度が高くベタベタした汗がほとんどですので、脇汗のニオイも強烈であることが多いと言われています。 汗腺トレーニングを実施すれば、そんな多汗症や更年期による発汗の副作用とも呼べる汗のニオイ軽減を目指すことも可能です。
汗腺トレーニングは、手足浴と全身浴の組み合わせで行います。まずは、43度程度の熱めのお湯に肘から先とひざから下を15分間入れ、手足浴をします。その後36度程度のぬるま湯に全身つかり、リラックスをします。この高温とぬるま湯の組み合わせが、自律神経のバランスを整えると言われています。可能であれば毎日、もしくは1日おきに繰り返すことで、驚くほど発汗後のニオイが気にならなくなるでしょう。
更年期の多汗症を快適に過ごすために
女性にとって、多汗症による脇汗のニオイも、更年期による脇汗のニオイも、早い段階から予防することが重要ではないかと思います。特に自分の体臭は、中々気づくことができないと言われいる中、自分がすでにくさいと感じる場合は、周囲にいる人たちはもっとひどいニオイを感じ取っているかもしれません。
若い頃よりも臭い対策に気を使うことが更年期になると必要になってくるんですね。